前回まで。
前回は誠実性が遺伝で決まるのか?年齢によって変化していくものなのかをみていきました。
今回は改めて、誠実性にはどんなメリットやデメリットがあるのかみていきましょう!
誠実性のメリット
誠実性とお金
1000人分の赤ちゃんから32歳までを追跡調査したコホート研究(1)では、10歳までのセルフコントロール能力が大人になってからの、健康や経済的成功を予測するという結果が出ています。あくまで観察なので因果関係はわかっていません。
セルフコントロールは子供自身の報告と親や教師の観察報告で計測されたもよう。
家庭の社会階級やIQも収入などに強く関連していたようですが、セルフコントロールも独立して有意に影響を与えていたよう。
具体的には
- セルフコントロールが低かった人たちは32歳時点で貯金が少なく、資産形成(持ち家、投資信託など)もしていなかった
- さらに金銭管理の問題が多く信用トラブルもより多かった
- セルフコントロールは家庭の裕福さとIQよりも経済的困難さを強く予測する
次もコホート研究のデータを使用した研究(2)で、2015年にOxford Economic Papers に掲載されたものです。
イギリス人で赤ちゃんから30歳ごろまでの約3000人のデータを対象としています。
16歳時点の誠実性が成人になってからの収入や健康を予測できるよという結果が出ました。
具体的には
- 誠実性が高くなると時給が高くなっていく
- 貯蓄率、生活満足度が高い
さらに踏み込んで誠実性の下位項目についても分析をおこなってくれています。
対象となる下位項目は
- 衝動制御(気を散らさず集中する)
- 信頼性(責任感を持って物事に取り組む)
- 決断力(慎重に決断を下す)
- 秩序性(整理整頓する)
この中で賃金に有意に影響を与えていたのは衝動抑制、信頼性のようです。
ちなみに決断力は貯金に影響を強く与えているもよう。
誘惑に負けず、仕事をしっかりやる人が賃金高いのはそりゃそうだって感じですねー。
最後に2023年にEconomic Psychologyに掲載されたメタ分析を見てみましょう。(3)
本論文では、個人の収入とビッグファイブの性格特性との関連について、実証研究のメタ分析的レビューを初めて提供します。
とのことで意外とまだなかったんですねぇ。
このメタ分析では、2001年から2020年までに発表された62本の査読付き論文を対象にした者です。
結果としてはやはり誠実性は収入と正の関連が見られたようです。(誠実性が高いと収入も上がる)
これは教育の影響(学歴)を調整した上でも残っていたと。効果は小さくなるようですが、誠実性単体で影響しているっぽい。(学歴も大事なのですな)
文化の影響なども調べておりまして、誠実性は特に英語圏で重要視されるようです。
これは英語圏の方が競争社会でより勤勉さを求められているからではないかと。
これは英語圏の方が競争社会でより勤勉さを求められているからではないかと。
もしかしたら日本では協調性の方が重要視されたりもするのでしょうか。
やはり誠実性は収入につながると言って良さそうです。
今回はあえて取り上げてませんが、収入以外にも健康にもつながるというデータがたくさんあります。
計画性があってコツコツやる人が健康になるのはそりゃそうでしょうなぁ。
今回はあえて取り上げてませんが、収入以外にも健康にもつながるというデータがたくさんあります。
計画性があってコツコツやる人が健康になるのはそりゃそうでしょうなぁ。
次回は誠実性にデメリットはあるのかを見ていきましょう!

コメント
コメントを投稿