前回まで。
今回は誠実性を変える介入に的を絞った論文を見ていきましょう!
Personality Disorders: Theory, Research, and Treatmentに2017年に掲載された論文(1)。
これはあくまで誠実性を育てるためのフレームワークの提案が内容となっていて、まだこのフレームワーク自体の検証はなされていない。
なのであくまで理論的な話としてありえるかもくらいのものです。
人間の行動は環境に左右される
まずは性格と行動についての前提知識です。
たとえ誠実性が高い人でも状況によって行動は衝動的にもなりえます。
社会ゲノムモデルでは人の行動は特性と状態によって決まると考えています。
特性とはその人が持っている本来の性格です。
状態は瞬間ごとに現れる思考・感情・行動です。
例えば、誠実性が高いと言う特性を持っている人は、計画をちゃんと立てるという行動が多くなるでしょう。
しかしこれは必ず一貫しているわけではなくあくまで確率的なものです。
誠実性が高い人はその分、計画的だったり目標達成の努力をする確率が高いのだと。
逆に言えば人の行動(状態)を見れば特性をある程度推測できますよね。
整理整頓をちゃんとしてるなー、自分の決めた事をちゃんとやってるなーと言う人は誠実性が高いはずとわかります。
特性が状態を作るならばその逆も可能なのではないか?というのがこのフレームワークの核となります。
つまり、誠実性を上げたいのなら誠実性が高い人の行動を真似れば、そのうち特性も変化しうるのではないかと。
このstateに着目した「ボトムアップ」的アプローチは、エクササイズやスキル習得にたとえることができます。たとえば、自転車の乗り方やピアノの弾き方を繰り返し練習して長期的に身につけるように、誠実な行動を定期的に実践することが、誠実性の向上を促す可能性があるのです。
誠実性を高めるフレームワーク
誠実性を変える最良の方法は、誠実性に関連する「状態(states)」を変え、その変化を定着させ、自動的なものにすることであると私たちは考えています。
この論文では行動活性化療法をベースにしたモデルを提案しています。
簡単に言えば行動にフォーカスした心理療法で、日々の行動を記録し評価し変えていくことが基本となっています。
まさに状態を変えるのにうってつけの方法というわけですね。
具体的な方法はこちらとか詳しいですね。
フレームワークを表した図が以下の通り。
その人の元々の誠実性や、きちんと取り組める環境、時間があるか、タイミングによって行動が変化するかに影響する。
そして行動の変化によって性格が変化する。
言っていることは単純で、行動を変えればその行動が自動化していき、自分の性格も変わっていくのだと。
そのための介入が行動活性化療法だよということですね。
具体的にどんな行動をすればいいかというと、誠実性を深掘りした回で見られたような要素を意識してみると良さそうですね。
例えば
- 約束した時間を守る
- 1日、1週間の計画を立てる
- 健康的な食事をする
- 定期的な運動をする
- 部屋を掃除する
などなど。
これを日々の目標としてこなしていくと良さそう。

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